50代でキャンピングカー生活を始めた私たち夫婦。初めは「そんな生活が成り立つの?」なんて自分自身が半信半疑でしたが、今では1年が過ぎ、少しずつこの新しいライフスタイルに慣れてきました。
でもここまでの道のりは決してスムーズではなく、夫がワクワクする一方で、私は狭い生活空間や新しい家事のスタイルに戸惑う日々…。
今回は、そんな1年目を振り返り、楽しかったことや苦労話、まだ夫にも話してない秘密(笑)まで、妻目線で正直に語ってみたいと思います!
キャンピングカー生活を始めたきっかけ
ことのきっかけは、夫が早期退職を選びフリーランスになったある日に言った一言。
「日本一周とかしてみたいよね~」
それがまさか本当にハイエースを買うことにつながるなんて、その時の私は夢にも思いませんでした。
「どうせ冗談でしょ?」なんて返事をしていたと思いますが、そうして始まった私たちのキャンピングカー生活。もともと旅行好きだった私たちにピッタリの挑戦なのかも、と少しずつ実感が湧いてきたのは最初にレンタル車でちょっとした旅行をしたときでした。
でもまぁなんでもそうですが、最初の選択は必ずミスるというか、大きな失敗を招くんですよね。
最初は中古のスズキのワゴンRを選んだのですが、これが狭いのなんの!お金を節約するつもりが、結果的にコツコツ貯めていた夫の退職金から追加費用を出さなきゃいけない羽目になりました。
ワゴンRって普段使いには良い車なんですよ。でも車中泊をしようとした日、想像以上にスペースが窮屈で眠れませんでした。夫も「こんなに大変なのか…」とぼそっと呟いて苦笑い。でもキャンピングカー選びの良い教訓になりましたね。
私たちはその後、ハイエースへの乗り換えを決断しています。レンタルでいろいろ試してみたので車内のレイアウトや装備の重要性がすごくよくわかっていたんですよね。
キャンピングカー生活1年目の感想を振り返ると、この経験が“始まりの失敗”として深く記憶に刻まれています。もちろんその時は大変だったけど、今では夫とその話で笑い合えるようになりました。やっぱり旅はハプニングがあってこそ楽しいですね!
妻だけが知っている本当の苦労話?
キャンピングカー生活の第一歩は、自由で楽しい冒険のようなものでした。でもやっぱり実際にやってみると“現実”の壁にぶつかることも色々あるんですよね。
その中でも人には言えないような「これだけは大変だった…」という体験がいくつもあります。ここではそんなリアルな裏側をいくつかご紹介したいと思います。
夫には内緒?かもしれない本音も含めて(笑)、1年目だからこその苦労話を是非覗いてみてください。
夜中に耐えた“あの瞬間”
最初はレンタルで試しだした私たち。
車中泊へと行動範囲も徐々に広げていくわけですが、レンタルした車はトイレが付いていないタイプ。でもこれが本当に大変でした。
特に車中泊では夜中にトイレに行きたくなった時が大変!
当時(も今もですが)道の駅に泊まることが多いのですが、夜はトイレまで外を歩いていかなければなりません。真冬の寒い時期なんかもう地獄ですよ…。「うぅ寒いよー」なんて言いながら、毛布にくるまり中でひたすら「朝までもう少し…」と耐えた夜もありました。
それでも「これも修行!」(いや、ちがうやろ!と誰かの声が聞こえる)なんて思いながら頑張る自分を褒めたくなることもあり、ある意味いい経験だったのかも?なんて今は思うようにしています。(笑)
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釣り好き夫の「IoT×釣り」計画にドン引き
私たちのキャンピングカー生活では、夫の趣味である釣りがかなりのウェイトを占めています。
これ自体はいいんです。はい、いいんですね。自然の中で過ごす時間はとっても素敵ですし、私も大好き。
ただ一度だけ、本気で呆れた日がありました。それは夫が「IoTを使って魚群を分析する!」なんて言い出した時。
釣りにセンサーやカメラを導入し、データを取る計画をとうとうと真顔で語る夫。その熱弁を聞く私の気持ちは、といえば、正直、
「うーん、なんかめんどくさい...」
「お金かかりそう...」
「絶対うまくいかなそう」(笑)
結局、その話は途中で自然消滅したのですが、
今思えば夫の“理系魂”が炸裂した1日だったんだろうなと思います。
オンライン会議中の冷や汗
キャンピングカー生活中、夫はオンラインで仕事を続けているわけですが、これ自体は素晴らしいことですよね。
でも地方に行くと、その仕事の命となるWi-Fi環境が不安定なこともしばしば。
未だそうしたことに慣れてないある日、夫がとても大事な会議といっている最中、突然「あ!」という声が。突然ネットが切れてその大事な会議に参加できなくなってたんですね。
「おいおいマジか!どうなってんだ」みたいにバタバタしている夫。
私はそれを見て「夫君の大ピンチ!私がとにかく何とかしなければ」など思ったと思います。無我夢中で気が付けば近くのコンビニまで走ってました。
コンビニにWi-Fi復旧のための何かがあるわけではないんですが、その時私もかなりパニクってたんですね。コンビニに飛び込んで周りを見渡し、「え?何を買えばいいの?」なんて思いつつ、ふと定員さんの顔が視界に入り「わ、Wi-Fiがほしいんですけど」なんて呟く私。
定員さんも「は?Wi-Fi...ですか?」と一瞬ぽかんとしていて、ここでやっと事情を話すことが出来ました。
それなら近くのカフェでWi-Fiが使えると教えてもらえて、急いで夫に電話してキャンピングカーで急行!なんとか会議にも復帰できて事なきを得ました。
でもあの時のコンビニまで走った距離、たぶん軽く1km以上だった気がしますし、もう心臓もバクバク、汗びっしょり。まさかキャンピングカー生活の中で、しかもこの年齢で、これだけ走ることになるとは思ってもみませんでした。
(店員さんもびっくりしたでしょうね。^-^;))
夫の料理スキル急成長…でも“食材管理”は?
意外といってなんですが、キャンピングカー生活を始めてから夫の料理スキルが急成長!
最初の頃は「味噌汁すら作れない男」だったのに、いつの間にか「キャンピングカー飯」を作る楽しさに目覚めたようです。
これも釣りが趣味になったことが凄く影響していますが、ちょっとしたキャンプ気分で料理を楽しんでいるみたいです。
ただその裏側では食材管理という隠れた大仕事が私にのしかかっているのも事実。(夫君、あまりいしきしてないでしょ(笑))
冷蔵庫のスペースが限られているので、あれこれ詰め込むとすぐパンパンになります。毎回買い出しの時「これ、本当に入るかな…」と頭を悩ませる私。
夫は、これが欲しい、あれが欲しい、とまるで子供のように買い物を楽しんでますが、いやいや、あーた、それ冷蔵庫に入らないんですけど。今日中に全部食べるおつもりですか?
ということで、私の方は夫の要望を頭の隅に入れつつ、できるだけ少量パックを探したり、なるべく無駄を出さないよういつも注意を払ってます。
これ、実は結構ストレスになる時もありましたが、夫と私のキャンピングカー生活のために私の冷蔵庫スキルも格段にUPしたような気がします。
(家にいた時は、冷蔵庫の奥に、いつのモノか分からないものが結構放置されてましたからね(笑))
水と電気のリアルなトラブル
キャンピングカー生活を始めるとき、正直「こんなにもトラブルがあるなんて!」なんて思いもしませんでした。でも1年も続けていると色々な失敗やハプニングに出くわして、そのたびに夫婦で頭を抱えたり笑い転げたり。
ここでは「これだけは押さえておきたい」という、水と電気に関するトラブルをご紹介。
「水がない!」初めての水切れで焦った日
本格的なキャンピングカー生活、ということで、日本一周に旅だった直後の最初のトラブルと言えば、水の使いすぎによる“水切れ”。
普段の生活だと、蛇口をひねったらいくらでも水が出ますよね。その感覚のまま日本一周に出て、気持ち的にも開放感に満ち溢れていた時期でもあり、つい油断してしまったんだと思います。
キャンピングカーは勿論無制限に水は出て来ません。
あの日、朝シャワーを浴びた後にコーヒーを淹れようとしたら、「あれ?水が出ないぞよ...」
しまった、水が切れた!
そうだよ、これキャンピングカーなんだから、ぜいたくに使っていたら当然水も切れるよね。
など改めて本格的案キャンピングカー生活に突入している実感がわいた瞬間でもありますが、兎に角最寄りの道の駅まで急いぎ走りました。
なんだかんだで水が補給できたのはお昼過ぎ。
この日を境に、私たちの水に対する意識が物凄く変わりました。
スマホもPCも残り1%の恐怖
水の次は電気のお話し。
どちらもキャンピングカー生活をしていく中では最も重要なものといっても過言ではありませんが、ある夜、とあるキャンプ場で電源を探して途方に暮れたことがありました。
夫のオンラインミーティングが予定よりもかなり長引いてしまい、気づけば私のスマホも夫のPCもバッテリーがほぼゼロに近づいてます。
「これ、やばくない?」
とお互いチラチラ視線を送りつつ、徐々に嫌な冷たい汗が背中を流れる。
このままではまずいといことで、私は夫をその場に起きつつ、慌てて電源を探し回ることに。でもそのキャンプ調、「現原付サイト」(つまり各テントスペースごとに使えるコンセント)がなかったんですね。
私:「夫君!ここ、電源がない!」(と耳打ち)
夫:「もう少しで終わるはずなんだ」(とボソッと答える)
そんなことを言っている内に、とうとう夫のPCはバッテリー切れ。
「ダメだ、落ちた...」
スマホもほぼ電池切れでしたが、最後の力(?)を振り絞ってもらい、そこからグループチャットに「すみません...バッテリーが切れてしまいました。明日改めて...」などなんとか書き込みをする夫。
夫の手が震えてたのに気が付きましたが、それだけ緊張してたんですね。
もう夜だったので、その後はもう動くことも出来ず二人ともつかれて寝ることに。翌朝早くに道の駅に駆け込み、ようやく充電用コンセントとフリーWi-Fiに出会えました。
(夫はその場ですぐPCを立ち上げて、昨日の会議メンバーに連絡したのは言うまでもありません)
今でも「あの時は焦ったよね」なんて笑い話が時々出ますが、これだけ焦ったのは結婚式で結婚指輪が行方不明になった時以来かも。(いや、これはちょっと大げさかな ^-^;))
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キャンピングカー生活の1年経った今の本音
キャンピングカー生活1年目を振り返ると、
夫婦の距離感についていろいろなことを考えさせられました。
もともと一緒にいる時間が限られていたので、この1年で「こんなにずっと顔を合わせる生活」が成立するのかな…と、最初は少し不安だったんですよね。でも結果としては勿論ぶつかることもありましたが、それ以上に二人の新しい関係性が見えてきて、良い意味で大きな変化があった1年だったと思います。
「この生活無理かも」と思った夜
最初に本音を言うと、スタートからほんと些細なことで喧嘩みたいな感じも多かったと思います。
たとえば水タンクを補充する順番や片付け方であったり、「今日どこに泊まるか」で意見が割れたり。そんなことをしていると、まだスタートしたばかりなのに夜寝る時必ず「この生活は無理かも」なんて思ったりしてました。(夫には内緒なんですけ)
相手の生活リズムが一日中見えるって、実は意外とストレスなんですよね。でも中でも忘れられないのが車内の暑さ対策でもめた夜。
2人とも疲れてるのにお互い「なんでわかってくれないの!?」みたいな感じで大ゲンカ。でもその大ゲンカの後に、冷静にそれぞれの不満や希望を話し合ったら「いや、なんだ、こう伝えればいいのか」ってお互いスッと分かり合えた瞬間がありました。
そこからは少しずつ変わっていった気がします。
意外と良かった「オンライン仕事×旅」生活
今では本当に便利な時代となり、夫はオンライン会議で仕事を続けながら、私はブログを書いたり写真を撮ったりと、仕事をしながらのキャンピングカー生活が送れてます。
この「旅先で日常をやる生活」、最初はそんなにうまくいかないかも、なんて思ってたんです。でも慣れてくると、たとえば朝は夫が会議を始める場合、その横で私はコーヒーを入れ、お昼は近くの道の駅で手作りのランチを買い、夜は一緒にその日見つけた景色について語りながらご飯を食べる。
そんなルーティンが自然とできていったんです。
それに「オンライン仕事をしながら旅をする」ってちょっと新鮮で楽しいですよね。もし固定の家に住んでいたら味わえなかったなと思います。
景色が変わるたびに仕事へのリフレッシュ感もあって、夫もけっこう楽しんでいるみたいでした。
夫婦で「キャンピングカー飯」本を出したくなった
釣りが趣味になった影響もあり、夫が料理をするようになったのは大きな変化。
これまでは私がほとんど担当してたんですが、キャンピングカーという「狭いけど特別な空間」が夫の料理スイッチをオンにしたみたいで(笑)。ある日急に「俺が作る」と言い出してから、どんどん腕を上げていきました。
最近では「これ絶対インスタ映えするやつだ」とか、料理を盛り付けながら楽しそうにしています
(昔の夫君からすると絶対考えられない(笑))
そんなわけで、最初は冗談半分に「キャンピングカー飯」のレシピ本を出してみよっか、なんて言っていたのが、いつの頃からか本気になってきてるんですよね。
そうした共通の目標が新たにでき、旅先でも地元の食材を手に入れて作る楽しさとか、狭いキッチンでも工夫次第ではオシャレな料理ができるとか、そんな発見が私たちの距離をまた一歩近づけてくれた気がします。
1年経って夫婦の関係は何か変わったか、を考えてみると、以前に比べて「距離がすごく近くなった」ということと、距離感だけではなく、お互いの考えや内面がより分かりあえるようになった、という気がします。
最初の頃、喧嘩ばかりしていて「もう無理かも」なんて思うことも多かったですが、今では「この生活を続けたいね」と一緒に言えるようになったのが、最も大きな変化なのかもしれません。
まとめ
キャンピングカー生活1年目を振り返ると、正直なところ大変なことも多かったですが、それ以上に新しい発見や夫婦での楽しい日々がたくさんありました。
狭い空間での生活は不便も感じますが「工夫」でどうにでもなることを学びましたし、旅先での人との出会いや美しい景色との触れ合いは、何物にも代えがたい経験となってます。
夫が料理スキルを磨いてくれたのは想定外の嬉しい変化ですが(笑)、これからもまだまだ課題は山積み。50代からの新しいライフスタイルには大きな可能性があると思います。同じように「夫婦で新しい冒険を!」とお考えの方は、是非一歩踏み出してみてくださいね。
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